木造住宅とは?費用や耐震性などの関連情報を初心者にも分かりやすく紹介

当サイトは木造住宅とはどういった特徴があるのか、費用や耐震性などの関連情報を初心者にも分かりやすくご紹介しています。
木造やコンクリート造などで迷う場合には、ぜひ参考にしてみてください。
建築費用を抑えることができるのが木造の住宅です。
予算を抑えて家を建てたいと考えているのなら、選ぶことを検討すると良いかも知れません。
またこのサイトでは木造の住宅に使われる木材の種類についても解説しているので、要チェックです。

木造住宅とは?費用や耐震性などの関連情報を初心者にも分かりやすく紹介

住宅にも様々な種類のものがありますが、中でもよく情報として見聞きする木造住宅はどういったものなのかという疑問を持っている人もいるのではないでしょうか。
木造住宅は木材を主に使用して建てられている住宅です。
費用は建てる家によって異なりますが、平均的な坪単価は56万円ほどといわれています。
耐震性は、鉄骨で作られている建物と比較すると低いのが特徴です。
とはいえ定期的なメンテナンスをすることで、耐震性がより低まるのを避けることができます。

木造住宅にかかる費用の内訳や相場

木造住宅を建てるための費用の内訳は、大きく3種類に分けられます。
一つ目は建物本体の建築費である「本体工事費」で、全体の約75%ほどを占めるのが一般的です。
二つ目は建物以外の工事費である「別途工事費」で、外構工事費、水道やガスの引き込み工事費、地盤改良工事費などが該当します。
一般的には、全体の20%ほどの割合を占めます。
三つ目は住宅ローンや登記に伴う支出や引越し費などが含まれる諸費用で、全体の5%ほどを占めるのが一般的です。
また、木材住宅にかかるコストは様々な要因で変動しますが、国土交通省が公表している2020年度の建築着工統計調査によると、木造一戸建て住宅の工事費予定額は1平米あたり17万円となっています。
この結果から坪単価の相場を計算すると56.1万円となりますが、この金額は鉄構造や鉄筋コンクリート造と比べると安価です。
これは、木造住宅は基礎工事や建材の下処理に手間がかからないためだと言われています。

木造住宅の耐用年数と実際の寿命はどれくらい?

企業なり個人が所有する固定資産が、その固定資産としての使用に耐えられ期間を法的に定めたものが耐用年数と言われるものです。
企業であれば固定資産税という経費を計上することで、その年の利益を少なくすることができる金額になります。
公平な税収を考えれば保持する固定資産も、使用された期間でその価値は減少するという考えて定められなければなりません。
したがって、ここで示されている期間は木造住宅の法的な残存価値を、帳簿上で示しているだけのものになっているのです。
要は法的に定められた期間を過ぎた建物であっても、そのような理由だけで寿命が来ているとは判断できません。
特に木造住宅であれば定期的なメンテナンスと、補修を確実に行うことで家の持つ機能は長く維持できます。
耐用年数とは国が定めた固定資産の簿価を計上するためだけの決まりであり、そこにある建物がもう住むに堪えないという事を示しているものではありません。
その家に住む人が大切に扱い住み続ければ、その家の寿命は法で定められた期間の何倍も長くなります。

木造住宅を検討する際に重要視すべき耐震性

木造建築は、耐震構造で強固にできる魅力的なものです。
日本は地震が非常に多い風土なので、耐震性に関する基準が非常に厳格であるという特徴が存在します。
実際に、建築基準法を満たした木造住宅にしなくてはいけませんので、これを満たすことができないと建築物として認めることができなくなります。
日本の木造建築が優秀なのは、地震に強いのはもちろんですが防火性の観点からも非常に優れているという点です。
例えば、火災が発生した時にはなるべく燃えづらい状況を作らなくてはいけません。
周囲に燃え広がってしまうと、それだけで被害が拡大してしまうからです。
しかし、木造建築は素材が木材なので燃えやすい性質があり、こういった対策をすることが一見すると難しいように見えてしまいます。
ところが、日本の木造住宅は防火区画を造って空気の通り道を無くすことでこれを実現しています。
そのため、木造住宅の検討時にはこういった災害に強い状態であるかを確認しなくてはいけません。

基礎工事に手間がかからない木造住宅

基礎工事というものは、すべての家づくりに必要なものです。
しっかりとした工事をしていないと、地震や台風などの天災に弱かったり、すぐにシロアリが発生したりと、安心できる住まいとは言えないものになってしまいます。
日本では昔から木造住宅が多いですが、ほとんどがベタでコンクリートを全面に流し込んで家を留める工事を施工しています。
木造住宅はコンクリートや鉄骨の住宅に比べ、耐久性が低いと考えられがちですが、実際はベタ基礎の施工をしているため、家自体は耐震性が高くて安全性は確保されており、長期にわたって住めるものです。
また、この施工の仕方ですと、シロアリは侵入しにくく、湿気も通しにくいのがメリットと言えます。
人が床下に入りやすいためメンテナンスがしやすく、木造住宅の一番の問題であるシロアリ対策としては最も効果的です。
少々値は張りますが、長期にわたり住むことを考えると、メンテナンスの手間を少なくしてくれる工事を選ぶべきでしょう。

湿気の多い季節でも快適に過ごせる木造住宅

国内では湿度が高くなることは年中通して多い傾向にあり、特に梅雨の時期や台風が発生したとき、雨降りの日が長く続いたときにも湿気を感じることは多々あります。
木造住宅を新築物件として建てる方は、最初から湿気対策を施した設計にすることは快適な生活を送る上ではかなり重要になります。
家電製品でエアコンや除湿器を使う方法もありますが、この方法は便利ではありますがエコではない問題や、全ての室内に対応できない問題はあり、やはり設計段階から最適化をすることにメリットがあります。
木造住宅の場合は自由な位置に窓ガラスを設置することができるので、屋内側に風の通り道を上手く作り出す設計であれば湿気問題から解放されます。
屋外からの風は木造住宅にとって大切な意味合いがあり、例えば6畳1間で大きな窓ガラスを取り付けたとしても、ドアを開けない限り風通しを良くすることができません。
この解決法は窓とドアの位置関係を検討することと、分かりやすい事例ではリビングの窓を開けた際にはキッチンの窓も開ける方法で風通しの良い環境に仕上げられます。
2階建て木造住宅の場合は2階部分にも工夫する方法もあり、階段を上って部屋の窓を開けても風通しが良くないと設計上で判断できるようであれば、採光用の階段の窓ガラスは完全固定式ではなく開閉できるガラスにすることで快適性を発揮させられます。

自然の効果を感じられる木造住宅の魅力

日本で古くから建築されている住まいの場合、大半が木造住宅となります。国内の約80パーセントが山となっているため、建築素材が比較的手に入れやすい点が普及をした理由といえるでしょう。
それ以外にも魅力を備えており、ここで一例を述べていきます。まず、木造住宅の場合はヒノキやスギを柱と基礎に使用をしているのが特徴です。
これらは高温多湿となる日本の国土に非常にマッチをしており、夏なら室内を涼しく保つことができます。
自然環境で育った木材には心地よい香りを備えているのも魅力で、一種のアロマ効果を実感することも可能です。
さらに大黒柱では美しい年輪を目にすることもでき、視覚でも自然を十分に体感することができます。
昨今は一般住居だけでなく、介護施設などでも木造住宅で事業所を構えるところが増えました。
無機質な空間ではなく、自然を身近に感じることで高齢者に安らぎを与えられることを考慮しての採用といえるものとなっています。

カビの発生を抑えることができる木造住宅

日本は高温多湿の国として知られていますが、それゆえにカビの発生は気になるところです。
カビが発生することは、見た目も悪くなりますし、それだけではなく健康にも悪い影響が出ることが心配されます。
最近の家はカビが生えやすいと言われていますが、その理由のひとつには気密性の高さや鉄筋コンクリートの家が増えたことなどもあげられます。
特にキッチンやお風呂などの水周りや、クローゼットや押し入れの中などはカビが多い場所です。
カビの生える家は劣化も進みやすく、地震などの災害にも弱くなるので注意が必要です。
昔の日本の家はカビが生えにくかったといわれていますが、それは在来工法の木造住宅が多かったからといわれています。
カビの生えにくい家を選ぶなら、木造住宅で換気しやすい家にすることも考えていきたいところです。調湿効果の高い建材を取り入れるとより安心です。そして、断熱性が高く家の中と外との温度差が少ないことも大事です。
カビを抑えるなら、そのための工夫もしっかりと考えて家づくりをしましょう。

建築デザインの自由度が高い木造住宅

注文住宅を検討している方は、建築方法にも大いに興味をお持ちのことでしょう。日本国内で建築される一般住宅に最も多く採用されている工法は、やはり木造住宅となります。
軽量鉄骨造や鉄筋コンクリート(RC)と比較すると、建築コストが低く抑えられるというメリットもありますが、デザインの自由度が高い点にも注目です。基本的に木造在来工法の住宅は、自由設計をしやすいものです。
軸組を細かく調整することで複雑な形状も実現することができますし、壁が必要な部分や間仕切りをなくしたい部分など、構造計算をしっかりと行い必要な耐震性や耐久性を確保した上で、希望に合わせた間取りを実現できます。
木造住宅と異なる構造の住宅では、このような細かな設計の変更や調整などが難しい場合も多く見られますので、デザイン性が画一的になってしまったり希望通りにならないことも珍しくありません。
住まいの個性を重視し、自分たちファミリーの思いを存分に実現したい場合には、やはり木造住宅を選択することがベストと言えるでしょう。希望に合わせたプランニングを行い、木造住宅ならではの家造りの楽しさを味わってください。

木造住宅には香りや視覚による癒し効果がある

総務省が調査をしたところ、日本全国では約65パーセントの割合で木造住宅が存在することが明らかとなりました。
高温多湿の気候を有する国内では、木造住宅は快適な住まいを実現できるのが根強い人気であると言われます。そこでここでは、木造の住まいで得られる他のメリットについても見ていくことにしましょう。
おもにスギやヒノキの材木を使用して木造住宅は建設をされますが、これら天然の木で得られる効果は癒しです。木目の柱には美しい年輪を目にすることができ、視覚でも癒し効果を実感することができます。
香りではヒノキだと心地よい香りを体感でき、昨今では浴槽にも採用をされるケースがあるほどです。
これらは鉄筋コンクリートでは体感をすることができず、木造住宅を所有されている方の特権といえます。
また耐久度がとても高く、築100年の住まいを維持されている方も大勢いるのが特徴です。風土に合っているからこと、快適な暮らしを維持できる住宅です。

著者:東海林一

筆者プロフィール

福島県会津若松市生まれ。
結婚を機に新築の木造住宅を建てました。
この体験をもとに木造住宅についての記事を書いています。
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